カフカの『変身』(Die Verwandlung)を久々に読んでみたら、学生時代に読んだ時とは随分と読後感が違うなあという気付きがありました。記憶が鮮明な内に、あらすじ漫画を描いておきます。
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学生時代に読んだ時は「なぜザムザ君は虫になったことそっちのけで仕事の心配ばかりしているんだ……?」と困惑したものですが、大人になってみるとめっちゃわかる。私もある朝急に虫になっていたら、まず進行中の案件のクライアントさんにリスケのご相談をして、それから伊丹市昆虫館に救助要請の電話をすると思います。
ラストが異様に爽やかで前向きなのも、大人になってから読むとなんか辛いですね……ザムザ家は機能不全気味というか、今まで十分な対話を家族間でしてこなかったんだろうなというのが察せられて……。
『変身』はカフカの代表作なのでこれまでに数々の訳書が出ていますが、紙の本で読みたい場合おすすめは角川文庫版。なんといっても解説文の情報量が抜群。歴代の日本語翻訳の差異や原文のキーワード解説、カフカの経歴まで紹介されています。
変身(角川文庫)
フランツ・カフカ(著)
ちなみに個人的に好きなカフカ作品は『断食芸人』と『流刑地にて』です。光文社文庫の短編集にはどちらも収録されています。
田舎医者/断食芸人/流刑地で (光文社古典新訳文庫)
カフカ(著)
オマケ
キャラデザしたけど出番がなかった家政婦。登場は終盤なのに、異様な力強さで薄暗い空気をなぎ倒していくパワーと存在感好き。
グレゴール・ザムザのキャラデザ考スケッチ。

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