Fallen Londonのすすめ後編

イギリス産テキストADVゲーム「Fallen London」がすごく面白いよ!! という記事まさかの第二弾。今回は実際にプレイしてみよう編です。初期設定の方法や基本的な遊び方、序盤シナリオ翻訳等をまとめました。

Fallen Londonの概要や世界観を紹介した前編はこちら

Fallen Londonを始めよう

何はなくともアカウント取得。今回はPCブラウザ版で説明しますが、スマホ版の挙動も概ね同じ筈です。

まずはFallen Londonのログインページにアクセスしましょう。
http://fallenlondon.storynexus.com

右側ログイン欄の真下にある「Create a free account」がアカウントの新規登録。Facebook、Twitter、Googleアカウントでも登録できるので、いずれか取得済みでさっさと済ませたい方はそちらで。今回はスタンダードにメールアドレスで登録する「SIGN UP WITH EMAIL」で説明します。

shot1

「SIGN UP WITH EMAIL」をクリックすると現れるのがこちらの画面。各空欄を埋めて自キャラの設定をします。入力は全て半角英数で。

shot2

Choose a user name:ユーザー(自キャラ)名。こういった感じでそのままプロフィールページのURLになるので、既に他の人が使っている名前は使用不可。
Enter an email address:メールアドレス。ログインに必要。
Enter a password:パスワード。ログインに必要。

“運営が入力されたメールアドレスを第三者に開示することはありません。ストーリー進行に関わるお知らせメールを時々送信しますが、受信設定は変更することができます。”
(デフォルトでは週に一度の給料日や他プレイヤーからプレゼントが届いた時などに通知メールが届きます。)

May we ask whether you’re a lady or a gentleman?:性別をお伺いしてもよろしいでしょうか?(自キャラの性別設定)

  • A lady:女性
  • A gentleman:男性
  • My dear sir, there are individuals…:お言葉ですが、今のご時世フォールン・ロンドンの街中にはイカ頭の人なんかが歩き回っているんですよ。イカ頭の人にも性別はどっちですかなんて訊くんですか? そんなくだらない質問で時間を浪費するのはやめましょうよ。私のことは放っておいてください。(『性別不詳』にしたい場合はこちらの選択肢で!)

Click the image that best represents you:アバター設定。プロフィールページ等に表示されます。一度選ぶと途中で変更するには課金チケットが必要なので慎重に。特に性能が変わったりするわけではないので完全に好みで選んでOK。

全ての設定が済んだらページ最下段の「PLAY FALLEN LONDON」でゲームスタート。

基本的な遊び方

ゲームを始めると早速表示されるこちらのページがFallen Londonの基本的なプレイ画面です。

shot3

左カラム

Actions:いわゆるスタミナ。基本的にイベント1つ進める度に1ポイント消費。イベントによっては2〜5ポイント消費するものもある。10分で1ポイント自然回復。
BE EXCEPTIONAL!:月額制プレミアム会員のご案内。価格は$7(現レートで700円ちょっと)/月。やりこみたくなったら検討してみてください。
E:Echo(エコー)。フォールン・ロンドンでの通貨。買い物や雇用・賄賂系イベントで必要。
FATE:リアルマネーで購入する課金チケット。スタミナ回復や課金イベントに使用。決済はPayPalで。

▼4大パラメータ
WATCHFUL:観察眼。事件捜査や学問系エピソードで必要。
SHADOWY:隠密。スリや泥棒等の犯罪行為や潜入調査で必要。
DANGEROUS:身体的な攻撃力。決闘や狩猟で必要。
PERSUASIVE:話術。人を誘惑したり丸め込んだりするのに必要。
(以上4つがFallen Londonにおいて最重要といっても過言ではないパラメータ。ほとんどのイベントがこれらの数値を元に成否判定を行う。シナリオ進行や転職にも規定値が必要だったりするので、ひたすらこれらを伸ばしながらお話を読み進めていくシステムになっています。下がるイベントは滅多にないのでのんびり地道に成長させていきましょう。)

▼4大リスク
WOUNDS:身体的な怪我。高くなると身動きが取り辛くなり、限界に達すると死ぬ。
SCANDAL:醜聞。高くなると炎上しやすくなり、限界に達すると報道記者に囲まれて都会にいられなくなる。
SUSPICION:容疑。高くなると警察の尾行が始まり、限界に達すると逮捕投獄される。
NIGHTMARES:悪夢。高くなると精神状態が悪くなり、限界に達すると精神崩壊して狂気の世界に囚われる。いわゆるSAN値担当。
(以上4つがMenace=脅威と呼ばれるパラメータ。成否判定で失敗した時に上がりやすく、限界に達するとしばらくの間強制的にペナルティエリアに飛ばされて通常のイベントを進行できなくなる。Fallen Londonではうまくこれらの数値を抑えたり回復行動で解消したりしながら話を進めることになる。しかしペナルティエリアに飛ばされても1日かからずに復帰できる場合がほとんどなので、一部の進行手順が複雑なイベントの真っ最中じゃない限りそんなに深刻に捉えなくても大丈夫。”堕ちたロンドンにおいては、死すらも恒常的なものではないのだ”。)

上部タブメニュー

STORY:ストーリー。基本的に普段はここをずっと開きっぱなし。シナリオテキストの下にある「Record this in your Journal」をクリックするとプロフィールページにテキストを保存して後から読み返すことができます。
MESSAGES:他プレイヤーからのメッセージ欄。プレゼントや晩餐の招待状が届いた時に使用。ぼっちプレイの場合は特に用の無いタブ。
MYSELF:プロフィールページ。装備の変更や消費アイテムの使用もこちらから。
BAZAAR:お店。不要になった所持品を売ったり、衣服や家やペットや凶器を買ったりできる。
FATE:課金コーナー。有料チケットを購入したり限定エピソードを開いたりアバター変更したりできる。
PLANS:ブックマーク。各選択肢上部についたリボン型の栞をクリックすることで保留案件をここにまとめられるけど最初の内は気にしなくてもOK。
HELP:ヘルプ。困ったら取り敢えずここへ。

序盤の物語

開始直後のシナリオをざっと翻訳しながら説明していきます。

shot4

“独房から眺める風景は圧巻だ。眼下に『堕ちた倫敦<フォールン・ロンドン>』が広がっている。ここまで来たのだ。監獄に留まる理由など無い。
ごきげんよう、美味なる友よ。君が何者で、何故ここにいるのか……答えを知りたければ、監獄を出たまえ。

“まずはここを脱出することにしよう。考えるのは後だ。”

Go」をクリックして次へ。

shot5

“独房の格子窓から真下の暗い水流まで800mはあるだろうか。流石に飛び降りるのは危険だ。物資補給の飛行船が毎日、この独房の窓の真下を通過している。これを利用すべきだろう。窓にはめられた格子は既に老朽化している。壊せば外に出ることができるだろう。”

“脱出の準備をしよう”

ONWARDS!(先へ進む)」をクリックして次へ。
すると選択肢が現れます。Fallen Londonはこういった形で現れる分岐をひたすら選択し続けるADVゲームです。

shot6

“格子窓にどう対処しようか?
格子を外すには何か道具が必要だ。どのように確保するのが良いだろう。”

  • You’re a Watchful gentleman:私は観察眼に優れている。看守は囚人たちを使って監獄のトンネル拡張工事をしているところだ。忘れ去られたハンマーやたがねを見つけ出そう。
  • You’re a Persuasive gentleman:私は人を誘惑するのが上手い。深くフードを被っている看守の性別がどちらかはわからないし人間かどうかも定かではないが、色仕掛けで道具をせしめることができるだろう。
  • You’re a Dangerous gentleman:私はデンジャラス紳士だ。この監獄で暮らすネズミたちは時折小さなつるはしや小型爆弾を持ち運んでいる。ネズミからそれらを奪い取ってやろう。
  • You’re a Shadowy gentleman:私の手癖の悪さには定評がある。看守のベルトにぶら下がったトゲ付き棍棒をすりとってやろう。

ここでは選択肢に応じたパラメータが上昇しますが、誤差の範囲なので好きに選んでOKです。今回解説用に作った仮アカウントであるジョー・鳩豆 氏は豆鉄砲を携えた危険なおじさんなので、ここではデンジャラス紳士の選択肢を選んでみたいと思います。

ジョー鳩豆さん

ジョー・鳩豆さん

初イベントは無条件で成功します。シナリオの下に表示されるのがリザルト。物理攻撃力にあたるDangerous値が成長しました。

shot7

“私はネズミをぶちのめして奪った小さなつるはしで格子の接合部を削り始めた。この道具で作業するのは大変だが素手よりはマシだ。そして遂に格子が緩んだ。”

“Dangerous値が上昇した”

“Dangerous判定に成功した(しかし簡単なチャレンジではあまりパラメータは成長しない)”

“準備は整った。さあ、行こう。”

shot8

“第二ニューゲート監獄からの脱走
ようやく格子を外すことができた。窓から出て飛んでくる補給船を待とう。”

shot9

“狭い窓台でタイミングを計り、船に向かって飛び降りる。補給船の屋根に着地した瞬間、あわや脚を滑らせて落下してしまうかと思ったが、何とか持ちこたえることができた。これで私は自由だ。”

君はフォールン・ロンドンの何処へだって行ける。ようこそ、美味なる友よ。

  • Escape to Watchmaker’s Hill:ウォッチメイカーズ・ヒルへ行く。タフな男ならここでの危険な仕事もこなせるだろう。
  • Escape to Spite:スパイトへ行く。素早く狡賢い人間が稼ぐにはもってこいの場所だ。
  • Escape to Veilgarden:ベールガーデンへ行く。仕事なんてしたくない、酒と歌とあらゆる快楽が欲しい、口先だけで生きていきたい、そんな人に向いている。
  • Escape to Ladybones Road:レディボーンズ・ロードへ行く。この地下世界は恐るべき秘密に満ちている。謎を解き明かすならまずはここから。

最初の行き先を選ぶことになりますが、どのエリアも最初から解禁されていて好きな時に移動できるので雰囲気や直感で選んでOK。

ここから本格的にFallen Londonでの生活が始まります。脱獄直後はもちろん宿無し銭無し職無しなのでまずはその辺からどうにかするのが順当な進め方ですが、何せ自由度の高いゲームなので思うままに行動してください。うまく人を誘惑できるならヒモでも生きていけるし、セレブのスキャンダルを追うハイエナ生活をしてもいいし、体張って害獣駆除の仕事をしてもいいし、空き巣を働いてもいいし、空き巣犯を襲って収穫を横取りしてもいいし、金の為に人を殺してもいいし、孤児の為の慈善活動をしてもいいし、性別の垣根を越えて二股三股かけてもいいし、更に人外と肉体関係を持ってもいいし、そんなゲームです。最初は上記4エリアしか行けませんが、パラメータ伸ばしてイベントを進めるといろんなエリア+エピソードが解禁されていきますのでお楽しみに。

ようこそ、美味なる友よ。どうぞ愉快なフォールン・ロンドンライフをお過ごしください!

その他の情報

おまけ的な箇条書き。

  • 効率のいい稼ぎ方やリスク管理方法等の情報が必要なら攻略wikiへ。英語サイトですが大概の情報はまとめられています。
  • 成否判定の成功率が低い(=難易度が高い)選択肢ほど成功時のパラメータ成長が大きく、また失敗しても微量ながら成長します。成功率の高い選択肢は成功しても微成長なので、原則として難易度の高い選択肢を積極的に選んだ方が成長効率が良いです(怪我や悪夢等のリスク管理は必要になりますが)
  • BAZAARでは買い物ができますが、大概のアイテムは各地のイベントでほいほい拾えるので前半戦でお世話になる必要は基本的に無し。気に入った衣服やペットなどがあればダブついた所持品を売り払って購入してもいいんじゃないかな、ぐらいの感じ。
  • Fallen Londonも運営から二次創作ガイドラインが明示されています。有償同人活動は原則として禁止。

最後に、ブラウザ版は無音なのですがスマホ版で実装されたBGMがあまりに最高なので是非! お聴きください! bandcampで全曲フル試聴できるしアルバムまるごとお値段たったの7ポンド!(今のレートで900円ちょっと) 作業用BGMとしてもちょうどいい感じのアンビエントサウンドです。私の推しは課金ルームのテーマ「House of Chimes」。

▶︎ Fallen London OST | Failbetter Games

https://failbettergames.bandcamp.com/releases

PR